コーヒーの酸とはなにか。

コーヒーの酸味と聞くとみなさんはどのようなものを想像するでしょうか?

おそらく2パターンに分けられ、酸化した不快感をもたらす酸味ともう1つは良質なコーヒーベリー(あえて最近使わないベリーの方で笑)としての酸である。

「酸化した酸を勘違いしないでね。」なんて、もう聞き飽きた人もいるだろう。

というより、最近のコーヒー市場を見ていても酸化しているコーヒーを見ることが少なくなったように感じる.
ある種コーヒー業界進歩とも言える(のかな?)

良質な酸はクエン酸ベースの柑橘系を思わせる酸があり、リンゴ酸よりも含有量が上がる。この関係を見ていくとグアテマラのエルインヘルトなどは黒系果実の酸でほかのグアテマラ産コーヒーとは組成が違うことが分かる。

したがって、COEなどでは他に無いコーヒーとして圧倒的な差で優勝してしまう。
これはエルインヘルトがテロワールと品種の適合性が優れていると言えるだろう。
しかし、これは有意義な研究対象として捉えなければならず、産地に張り付いて品種とテロワールの適合性の研究をし、世界各地で優れた香味のコーヒーを作り出す1つ方法を編み出すことができるとも言える。

コーヒーの酸とは、クエン酸やリンゴ酸、キナ酸、蟻酸などがもたらす酸味であり酸化した酸ではない。また、酸はコーヒーの香味の輪郭を形成する重要な要素である。
一般消費者にこれを理解してもらうためには、大手企業が取り扱うコーヒーの酸が良質であるということは必須条件であろう。
中小企業や自家焙煎店のコーヒーがどれだけ良質でもたくさんの人がそれに触れることは無いからである。